先を見据えた大原孝治氏の経営戦略
大原孝治氏はこれまで積極的に新店舗を展開していましたが、攻めるだけでなく引くことも経営戦略としては欠かせないものだと考えています。
人が多く集まる場所に出店すれば、それだけ商品を販売して大きな利益を得ることができますから、出店する時には計画を立てるだけでなく戦略を念入りに練っています。そして出店した場合に、1日にいくら売り上げがあげられるかをデータで表して、経営陣から了承を得ることになります。それだけ手間と時間をかけて出店計画を練る理由として、お店を1つ作るためには多くの費用がかかることがあげられます。建設費用だけでなく、そのお店で働くスタッフを雇う必要があります。スタッフは、お店がオープンしてから働いてもらうのではなく、開店前の準備段階で接客やレジの手順を覚えてもらわなければなりません。
その間は当然のことですが働く時間として換算するので、給料を支払うことになります。出店には多大な費用が必要となるのです。
ただ、それだけ費用をかけて出店をしても、すぐに閉店を決めなければならないこともあります。ドンキホーテ神保町靖国通り店の撤退は、まさしく大原孝治氏の経営戦略の象徴のようでした。先を見据えたときにどちらの方が会社にとって有利であるかを素早く判断し、8ヵ月という短期間で撤退すると、不動産事業に転換したのです。